日本患者会情報センター

患者代表募集関連ニュース

2011年2月28日

『根拠に基づく標準的治療の考え方(周産期診療ガイドライン)』 意見公募のご案内(母体出生前ステロイド投与に関する意見公募)

厚生労働省科学研究費補助金(特別研究事業) 「周産期医療の質と安全の向上のための戦略研究」 に向けたフィージビリティ研究

私たちは、厚生労働省科学研究費補助金(特別研究事業)「周産期医療の質と安全の向上のための戦略研究」に向けたフィージビリティ研究(主任研究者:楠田 聡)の一貫として、「根拠に基づいた標準的治療の考え方(周産期ガイドライン)」の作成に取り組んでおります。

 公平で、透明性のある、浸透度の深いものが完成できるよう、この度は、職種を問わず、より多くの皆様からのご意見を公募させていただき、皆様からお寄せいただいたご意見を踏まえながら、最終案を作成していく予定です。
  ガイドラインへのアクセス方法や意見応募の方法などは下記をご参照くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

●「周産期医療の質と安全の向上のための戦略研究」の背景

 2004年度厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究事業)アウトカムを指標としベンチマーク手法を用いた質の高い医療ケアを提供する「周産期母子医療センターネットワーク」の構築に関する研究(主任研究者:藤村正哲、分担研究者:楠田 聡)において、出生体重が1500g以下でお生まれになった赤ちゃんを対象とした周産期母子医療センターネットワークデータベースの解析によると、施設間で治療成績の格差が認められることがわかりました。この治療成績の格差の原因は診療内容の格差であると考えられたため、診療内容の標準化を図ることが、施設間格差の是正に結びつき、各施設の治療成績の向上の手助けとなると考えられました。
 また、周産期分野でも科学的根拠に基づく診療ガイドラインの整備が進んでおりますが、実際の臨床現場では十分に浸透できていないという問題や、各施設へのデータベース解析結果のフィードバックも効果的に行われていないなど、さまざまな問題を抱えています。
 そこで、科学的根拠のある手法を組み合わせ、系統的に医療の質を向上させる手法を用いる研究を立案しました。つまり、施設訪問をしてワークショップという形でデータベースの解析結果をフィードバックし、弱点となっている診療分野については、ガイドラインを用いた専門家による講義を行います。そのワークショップを踏まえて,施設の医療全員で話し合って,自施設の医療をよりよくするための改善行動計画を立案・導入して頂くという計画です。この手法によって、治療成績の向上だけではなく、組織力の向上や人材の育成につながれば、日本全体の周産期医療の整備につながることを期待しています。
 なお、実際の介入研究に関しては、平成23年度厚生労働科学研究(地域医療基盤開発推進研究事業)として開始する予定です。

●根拠に基づく標準的治療の考え方(周産期診療ガイドライン)の位置づけ

 まず、上記のデータベースの解析によって、極低出生体重児の死亡や後遺症に影響する6つの専門分野を抽出しました。6つの専門分野というのは、(1)出生前母体ステロイド投与、(2)新生児蘇生法、(3)呼吸管理と新生児慢性肺疾患の予防と治療、(4)未熟児動脈管開存症の予防と治療、(5)新生児感染症の予防と治療、(6)経腸栄養および中心静脈栄養法になります。

 これらの専門分野に関して、根拠に基づく標準的治療の考え方(周産期診療ガイドライン)の作成に取り組んでまいりました。本ガイドラインは、一般的な診療ガイドラインと趣向が異なります。各々の施設の弱点となっている診療行為について、専門家が施設訪問し、30分程の講義をするためのものになりますので、介入施設の皆様がこれを基に改善行動計画を立てられるような(立てやすいような)内容で作成しております。また、介入施設の皆様に受け入れられるよう、科学的根拠が高く、予後に影響するものを厳選し、推奨同士の整合性も考慮して作成しているところもこの診療ガイドラインの特徴のひとつになります。

●根拠に基づく標準的治療の考え方(周産期診療ガイドライン)の作成方法

 データベースの解析をもとに策定された死亡や予後に影響を与える6つの専門分野について、各分野の専門家だけではなく、evidence based medicine(根拠に基づいた医療)に精通した中堅の新生児科医が共同作業で作成してまいりました。
 去る2010年11月28日にはガイドラインの内容がより多くの皆さまに理解していただき、臨床現場でご活用頂けるよう、公募でお集まりいただいた新生児科医・産科医・看護師・助産師・患者家族といった多職種にわたる40余名のパネリストの皆さまで討論が行われ、討議内容を参考にして診療ガイドラインを修正しました。今回皆様にご覧いただくものは修正後の内容になります。
 すでに5つの分野に関しては意見公募を終えておりますが、この度は出生前母体ステロイド投与に関して産科の先生方にもご協力のもと修正を行い、この度の意見公募にたどり着いた次第でございます。

●根拠に基づく標準的治療の考え方(周産期診療ガイドライン)の意見公募の詳細

【意見募集内容】
各々の推奨およびガイドライン全体についての意見・感想。

【ガイドラインへのアクセス方法】
日本未熟児新生児学会」のホームページからご覧になれます。

【募集要項】
日本未熟児新生児学会」のサイト内にある意見記入用紙をダウンロードしていただき、
下記のメールアドレスに添付文書で送ってくださいますようよろしくお願いします。
(メール本文に記載しても構いません)
募集期間: 2011年2月23日(予定)~2011年3月10日まで
提出先: 三ツ橋偉子(大阪府立母子保健総合医療センター)
publiccomment2011@gmail.com

 なお、皆様からいただいたご意見は、個人情報を除き、集計して公開させていただく可能性があることをご了承願います。

2011年2月20日
研究代表者 楠田 聡
東京女子医科大学母子総合医療センター
〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1(事務担当:三ツ橋偉子 erazo@mch.pref.osaka.jp

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