日本患者会情報センター

代表者あいさつ

日本患者会情報センター代表 栗山真理子

2006 年度の医療制度改革において「患者本位の医療のあり方」が医療政策の中で重要なテーマになりました。当事者である患者視点で医療行政を進めていくことの大 切さと必要性がようやく認められる時代になったのです。行政においては、がん患者の声が新しい法律を作り、いくつかの重要な委員会では患者・支援者が委員 として就任しています。さらに、学会においても、医師だけで作成していた診療ガイドラインに患者委員の積極的な参加を求めるなど、患者視点を直接取り入れ る動きが始まっています。

では、私たち患者・支援者は、そのような求めに応える準備ができているでしょうか。アレルギーの患者団体を運営してい る私自身は、2004年に厚生労働省、文部科学省のアレルギー関連委員会の委員となり、患者・支援者の声をじかに届けることができるようになりました。そ うした場において、誰かを通じて集約されるだけの「患者の声」ではなく、また、自らの体験のみの発言でもなく、直接聞いてきた数多くの体験者の声を、患 者・支援者自らが発信していくことが大切であると考えています。

日本患者会情報センターは、患者・支援者自らが、社会の一員としての責任と使命 を果たすために「社会資源」としての役割を担うことを支援し、患者・支援者が自ら発信する声を医療の中で十分に生かしていきたいと考えてくださる政策立案 者、学会関係者、医療機関・医育機関関係者との架け橋になりたいと考えています。

そのために新しい仕組みを作り、患者と医療者がより成熟したパートナーシップを構築し、協働作業を行っていける社会をめざして活動してまいります。共に学び、それぞれが社会の一員としての役割を果たしてまいりましょう。

日本患者会情報センター代表 栗山真理子
写真撮影/工藤 哲

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