日本患者会情報センター

診療ガイドライン その1

診療ガイドライン その1

診療ガイドライン作成過程への患者・支援者参画のためのガイドライン

(Patient Involvement Guidelines:略称PIGL)

日本患者会情報センターは、平成17年度より厚生労働科学研究班*に所属し、診療ガイドライン作成の場において患者参加を促進していくための研究活動にも取り組んでいます。昨年度は患者・支援者が診療ガイドライン作成に参加する際の手続きや支援策をまとめた「診療ガイドライン作成過程への患者・支援者参画のためのガイドライン(PIGL)」を開発しました。ぜひ、多くの学会関係者のかたにご活用いただくことを願っています。

1.PIGL(Patient Involvement Guidelines)とは?

学会が患者向け診療ガイドラインを作成する際に活用していただくガイドラインです。略称はPIGLです。

ここには「患者・支援者」として参画する委員を選定するための準備、選定の手続き、実際にガイドラインを作成する委員会での支援、パブリックコメントや成果の共有、委員へのフィードバックのあり方などが示されています。

もちろん、医師向けの診療ガイドラインを作成する場合にも応用可能です。今回は初めての試みで、さらなる改善に取り組みたいと考えています。また、このPIGLを参考に、各学会で事情にあった方法を定めていくのが望ましいと考えます。

2.患者・支援者とは?

PIGLでは、患者本人だけではなく、支援者も患者と同様の位置づけです(先ほど「患者・支援者」書いたのはそのためです)。

・「患者」とは…現在、医療専門職(医師、看護師等)ではない一般の人で病気や障害を抱えている人(抱えていた人)
・「支援者」とは…家族に患者がいる人(いた人)、患者団体等の活動を通じて患者やその家族を支援する人

そして患者・支援者を「臨床医学の専門家ではないが、自らの病気と共に社会生活を営む生活者として知識の蓄積を持つ『専門家』」と位置づけています。
今回、医療専門職(現職)は、あえて患者・支援者に含めませんでした。それは、今まで参画の機会がなかった患者・支援者の参加の促進を最優先したいと考えたためです。

3.PIGLの特徴

◎作成委員会を支援するコーディネートチームの設置

患者・支援者が診療ガイドラインの作成の過程において、十分に力を発揮できるよう、「コーディネートチーム」という専門チームを設置することを想定しています。

◎患者団体から個人を選定

患者・支援者委員を選定するにあたり、まず患者・支援者団体を選定し、そこから学会の要件にあった患者・支援者を委員として推薦してもらうことを想定しています。

◎委員同士が互いの立場を尊重し合うサポートを

ガイドラインを作成する場に不慣れな患者・支援者委員は、しばしば会議で十分に発言できないことがあるかもしれません。委員同士が互いの立場を尊重し合い、意見を表明していくための支援策を示しています。

◎パブリックコメントとフィードバック

委員会に参加しなかった人々の意見も取り入れるため、パブリックコメントを求めることを示しています。また、患者・支援者委員が果たした役割などについて、コーディネートチームがフィードバックすることも求めています。
(文/石垣千秋)

*厚生労働科学研究補助金 医療技術評価総合研究事業「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療者の参加推進に向けて(主任研究者 中山健夫 京都大学大学院医学研究科)

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